| 測 定 器 類 |
正面から見たミリボルト計とファンクションジェネレータです。
ミリボルト計の測定電圧レンジは3mVから1500Vです。もちろん1500Vは理論上の値でありこんな電圧掛けたら
コンデンサが壊れてICも危ないでしょう。写真は1.5Vレンジで100Hzの1Vの電圧を測定しておりデジタルマルチ
メーターの指示値と一致しています。
ファンクションジェネレータは6Hzから8.3MHzを連続可変できます。
最大出力電圧は正弦波も矩形波も4Vp-p(1.4Vrms)で普通のアンプの特性測定には十分です。マウスを画像に重ねると
画像が拡大
されます。(以下同様)
ミリボルト計の内部です。抵抗値を設計値に正確に合わせる必要があるため、複数の抵抗を組み合わせるので
サーカスなみの空中配線となっています。全てのパーツが廃品利用のため、かなり無理をしているところもあります。
ICもラグ板に空中配線です。よくこれで発振しないものだと我ながら感心しています。
ミリボルト計の回路図です。一番苦労したのは抵抗値を設計値にするための抵抗選びでした。
テスターで計測しながら何個かの抵抗を直列に接続しました。手持ちの30Vの電圧計から抵抗を
はずした1mAを電流計に用いたため、オペアンプのゲインが大きくなり3mVが限界でしたが、
100μAの電流計があればもっと高感度(1mV以下)に出来たと思います。
ミリボルト計の振幅周波数特性です。10Hzから100kHzまで+0dB/-3dBに納まっており、真空管アンプの測定では
問題ありません。ただし、半導体アンプでは少し役不足だと思われます。
ファンクションジェネレータの内部です。メインは秋月のMAX038キットです。±5Vの電源は近くの
ハードオフで2個525円で仕入れたものです。当初、出力電圧調整のため手持ちの50kオームのVRを
使いましたが、100kHz以上の周波数でVRを絞ったとき、矩形波の波形がまるで正弦波のようになりました。
そこで、100オームのVRを購入して交換したところ波形歪がなくなりました。また、MAX038キットの
オリジナルでは出力電圧が2Vp-pと低めだったのでバッファ用ICの負帰還用抵抗値を変えて4Vp-pに上げて
います。
キットの説明書では発振周波数を決定するコンデンサは基盤に直付けするよう注意書きがありますが、
写真のように切り替えSW近くにまとめて配置したところ、全く問題なく安定に動作しています。
ただし、切り替えSWが6接点しかないため6バンドしかなく、0.1Hzから6Hz、8.3MHzから20MHzの
周波数は利用できません。
ファンクションジェネレータの回路図です。製作上の注意点は出力レベル調整用VRを100オーム等
小さい物にしないと高い周波数で矩形波が歪みます。カタログによると正弦波の歪率は0.75%と記載されており、
歪率の測定には使えそうもありません(実際に測定したところ4.4%でした)。また、正弦波も上下で波形が少し異なる
という癖のあるものです。
周波数バンドは低い方から、6Hz-100Hz、70Hz-1000Hz、600Hz-9kHz、5kHz-70kHz、60kHz-950kHz、500kHz-8.3MHzです。
ファンクションジェネレータの2Vp-pの正弦波形です。左上から右下に向って、100Hz、10kHz、100kHz、1MHzです。上下の
波形が少し異なっておりあまり綺麗ではありません。1kHzの歪率が4.4%もあるのはこのためだと思われます。
(これらの写真は拡大できません)
ファンクションジェネレータの2Vp-pの矩形波形です。左上から右下に向って、100Hz、10kHz、100kHz、1MHzです。
1MHzのリンギングを除き、正弦波に比べると比較的波形は奇麗で方形波応答テストに使えそうです。
(これらの写真は拡大できません)
20MHzまで測定できる10:1プローブ付きのオシロスコープです。ネットオークションで安く購入しました。
菊水の5520ですが水平軸の5倍拡大機能により50MHzくらいまで信号が見れます。
ごく最近までアナログテスターを使っていましたが、さすがに内部抵抗が無視できず測定値に
誤差が多いのでデジタルテスターを購入しました。秋月の通販で1500円くらいですが、コンデンサ
の容量、10MHzまでの周波数も測定でき大変便利です。
歪率測定器は高価なため測定を断念していましたが、ソフトンの善本さんのHPによりオーディオプロセッサ
とWaveSpectraによる方法を試すことにしました。オーディオプロセッサはONKYOのSE-U33GXPをネットオークション
で安く入手しました。これは音量ボリューム内臓で便利です。問題は低歪の低周波発振器ですが所持している
発振器は秋月のMAX-038しかありません。しかし歪が2%もあり歪率測定にはとても使えません。そこで考えたのが
CD再生による方法です。ネットオークションで検索したところ1000円で売られており早速購入しました。WaveSpectra
で測定したらCD再生波の歪率は0.02%程度で真空管アンプでは十分使えそうです。CD再生式低周波発振器の問題点は出力
電圧が最大1.5Vと低いこと、22kHz以上の周波数が出ないことです。
実際に使用したところ、3W〜4W以上の出力で急激に歪率が数10%に上昇する問題が出ました。どうもSE-U33GXP
内臓の音量ボリュームを大きく絞ったときにオーディオプロセッサ自身が歪むのではないかと思われます。
そこで入力レベル微調整用にもう1つのボリュームを介して接続したところ正常に測定できるようになりました。写真の
8オーム30Wダミー抵抗の収容函内にあるのが5kオームのSW付きボリュームです。歪率測定時のみSWをONにします。
オーディオプロセッサ、WaveSpectraよる歪率測定時のパソコン画面の一例です。ここではMAX038による
ファンクションジェネレータの1kHz正弦波の歪率を測定しています。ジェネレータの負荷は47kオーム、出力電圧は
2Vp-p (0.71Vrms)で測定しました。画面では歪率が4.36%と表示されています。スペクトラム波形から見えるように
高調波が多く出ています。
同様の測定で、100Hzで3.45%、10kHzで4.17%でした。
CD Player、オーディオプロセッサ、WaveSpectraよる歪率測定時のパソコン画面の一例です。
1kHz正弦波の歪率を測定しています。CD Playerの負荷は47kオーム、出力電圧は
2Vp-p (0.71Vrms)で測定しました。画面では歪率が0.0265%と表示されています。スペクトラム波形はMAX038発振器
に比べるととても綺麗です。
同様の測定で、100Hzで0.0275%、10kHzで0.0280%でした。
スピーカーの周波数特性測定用の自作マイクです。2端子のエレクトレットコンデンサーマイクは使わなくなった
ハンディビデオカメラから取り出したもので、周波数特性は50Hz〜15kHzくらいではないかと思われます。手製のカメラ用
雲台と小型三脚を使って固定しています。
従来、真空管アンプの特性測定時には測定器とアンプ間をRCAケーブルや8Ω負荷抵抗を取っ替え、引っ替え
接続しながら行いました。こんな面倒な作業をよく我慢してやっていたなあと今思えば懐かしいです。
と言う訳で、遅まきながらケーブルの接続替えなしにスイッチ一つで簡単に測定できるテストベンチを作成
しました。ただし、測定項目は周波数特性、入出力特性、方形波応答特性、ダンピングファクター、残留
雑音に限られており、歪率とチャンネル間クロストークは含まれておりません。最近は真空管アンプの詳細
な電気的特性には興味がなく方形波応答、残留雑音、アンプゲインさえ問題なければそれで良しとしている
ので困りません。完成したテストベンチは廃品利用のため見栄えはお粗末ですがコストパフォーマンスは
最高です。
テストベンチの回路図です。周波数計は常に発振器に接続されており発振周波数を測定します。特性
測定時はアンプのボリュームを最大にします。オシロスコープはアンプの入出力電圧波形を観測します。
ミリボルト計はアンプの入出力電圧を測定します。残留雑音は発振器の電源を切りアンプのボリューム
を最小にして出力電圧を測定します。ダンピングファクターは8Ω抵抗器をオンオフして出力電圧を
測定して計算します。オフ時の電圧をVoff、オン時の電圧をVonとした時のダンピングファクターDFは
Von/(Voff-Von)で計算出来ます。