| ヘッドフォンアンプ2題 |
ベッドサイドステレオ装置です。ベッドに寝たまま手を伸ばしてCDプレーヤー、チューナーアンプ、ヘッド
フォンアンプを操作します。ヘッドフォンはSONY製MDR-CD900STで低音から高音まで綺麗な音を奏でてくれます。
聞きながら眠ってしまうこともよくあります。
マウスを画像に重ねると
画像が拡大
されます。(以下同様)
SONY製CDプレーヤーから取り外したJRC製5532DG 2個を使ってヘッド
フォンアンプを製作しました。アンプ回路はネット情報を参考にし、あとは手持ちの抵抗とコンデンサー
を使ってマイナーチェンジしました。この回路はオペアンプ1段増幅の2倍の出力電流が取れるようです。
32オームのヘッドフォン使用時のアンプの増幅度は15/(22+15)x(1+10/1.5)x32/(33+32)=1.53倍となります。
音量ボリュームの中央端子がゼロ電位だったのでアンプ入口のコンデンサを省略しました。実測の結果、
ヘッドフォン端子のオフセット電圧はボリューム位置により2〜4mVであり、ヘッドフォンに害を与える
恐れはないと思います。入力抵抗の15kオームはFET入力オペアンプの場合はバイアス電流が非常に
小さいので100kオーム以上でもOKですが、バイポーラ入力オペアンプではオフセット電圧を抑えるため
大きく出来ません。入力抵抗がそのままボリュームに並列接続されるのを防ぐため22kオームの抵抗を
シリーズに入れました。オペアンプ出力端の51オームは発振防止のためです。33オームは無くても
良いのですがヘッドフォンのインピーダンスに整合が取れるのではないかと入れました。
負帰還抵抗10kオームに並列に入っている30pFは高域のピークを抑える位相補償用コンデンサです。
これが無いと600kHz付近で+2.3dBのピークを発生し方形波応答にリンギングをもたらします。
オペアンプ、抵抗、コンデンサーを汎用基板に載せただけの簡単なものです。
部品配置が理想的でないため汚い配線ですが発振もしないでうまく動作しているようです。
アンプ基板はチューナーアンプの空いた空間にL金具で取り付けました。電源はチューナーアンプ基板
裏側のオペアンプの端子8と4から+12Vと-12Vを取り出し、入力はシールド線で音量ボリューム
の中央端子に、出力はヘッドフォン端子への配線を切断して半田付けしました。なお、±12Vは正確には
+11.6Vと-11.8Vと電圧差があり、これが出力オフセットが0mVにならない原因にもなっているようです
が調整出来ないので仕方ありません。
33オームの抵抗負荷に1Vp-pを加えたときの振幅周波数特性です。10Hzから150kHzまでフラットで
非常に広帯域な特性です。肝心の音ですが、やはり信号が通過する能動素子数が減るためか歪みが小さく
なった様に感じます。
33オームの抵抗負荷に1Vp-pを加えたときの方形波応答波形です。上から、100Hz、1kHz、10kHz、
100kHzの応答波形でとても綺麗な波形です。100kHzでもほぼ矩形波を保っているのは流石です。
オペアンプ式ヘッドフォンアンプの音は申し分ないのですが、真空管大好き人間としては球式の
ヘッドフォンアンプも作りたくなり昔のミニワッターアンプの残骸を使って全段差動プッシュプル
ヘッドフォンアンプを自作しました。
真空管式全段差動プッシュプルヘッドフォンアンプのハラワタです。狭いケースに多くのパーツを
収容したので空中配線も多く恥ずかしい限りです。
真空管式ヘッドフォンアンプの回路図です。初段は6DJ8でファイナル段は12AU7Aです。
有り合わせのパーツを使ったのでかなり良い加減な定数設定です。6DJ8と12AU7Aの定電流値
は夫々4mAと10mAであり低消費電力に貢献しています。残留ハム雑音を小さくするために
トランジスタ式リップル低減回路を挿入しておりヘッドフォンからハム雑音は聞こえません。
特性を実測した結果、アンプの増幅率は3倍、残留雑音は0.4mV、負帰還量は3.5dBでした。
33オームの抵抗負荷に1Vp-pを加えたときの方形波応答波形です。上から、100Hz、1kHz、10kHz、
50kHzの応答波形です。流石に真空管式では矩形波を保てるのは50kHzまでの様です。
出力トランスの特性だと思いますが高い周波数でリンギングが見られますが聴感上は全く問題
ありません。