| 1626全段差動プッシュプルアンプ |
今回使用したRCA製1626です。その規格を6CL6と比較して見ます。小ぶりな仕様ですが本来が送信管
なので少々手荒い使い方にも耐えられると期待します。平べったいプレートの形は幼少時に
家にあった並4ラジオの出力管UX12Aを思い出させます。ヒーターが直熱タイプでないだけで形状が良く
似ています。マウスを画像に重ねると 画像が拡大
されます。(以下同様)
1626全段差動プッシュプルアンプの正面です。ソケットの穴は直径を大きくする以外変更出来ないので
球同士の間隔が少し狭いです。背もそんなに高くないので現状のアンプラックにぎりぎり入ります。
2回目の改造なのでシャーシに余計な穴が開いています。
1626全段差動プッシュプルアンプのハラワタです。2回目の改造なので内部は非常に汚いです。
1626全段差動プッシュプルアンプの回路図です。出力トランスの1次インピーダンスを16kΩp-pから
8kΩp-pに変更し、終段管1本当たりのプレート電流を35mAから25mAに小さくした以外は基本的に6CL6PP
アンプと同じです。
1kHzでのアンプの入出力特性です。出力1Wくらいまでほぼリニアで、歪を容認すれば
1.5W程度まで出ます。アンプゲインは小さく3.5倍しかありませんが常時プリアンプ(利得2.7倍)を
通すので問題はありません。残留雑音は0.5mVです。
1626全段差動プッシュプルアンプの2Vp-p時の100Hzの方形波応答波形です。僅かなサグがありますが
小型の出力トランスなのでこんなものでしょう。
1626全段差動プッシュプルアンプの2Vp-p時の1kHzの方形波応答波形です。素直で問題ない波形です。
1626全段差動プッシュプルアンプの2Vp-p時の10kHzの方形波応答波形です。暴れのない綺麗な波形です。
アンプラックに収納した1626全段差動プッシュプルアンプです。1626の高さが問題でしたが何とか
ぎりぎりセーフでした。こんな悪条件下の真空管アンプなのに発熱が小さく夏場でも心配なく使用
出来ます。プッシュプルアンプなのに全段差動のため1.5Wしか出ませんが低音から高音まで我が家
の狭い部屋では十分です。
後日談:
実は、本アンプ完成後1年くらい経った頃に普通のプッシュプルアンプ(DEPP)に改造(改悪?)
しました。全段差動プッシュプルアンプの音は優等生的な音で不満はなかったのですが、小生は
元々個性的な音が好みなので何か物足りないと感じる様になりました。清楚な音(乙女?)より
歪の多い派手な音(熟女?)が性に合うのでしょうね。そこで、終段を定電流から抵抗と電解
コンデンサによる自己バイアス化しました。信じられない事ですが、小生のカマボコ型周波数特性
の駄耳にはボーカルに艶が出て前に飛び出て来る様になりました。全段差動プッシュプルアンプ
信者からお叱りを受けそうですが、1626は元々3極管なのでそれなりの特性を持っていたからだと
推測します。
改造後の回路図です。初段は差動型の位相反転回路で変更はありませんが片側のG1をアースに
落としたので負帰還は掛かっていません。終段は自己バイアスですが横着をして2管まとめて1本の
抵抗で誤魔化しました。手持ちの抵抗を組み合わせた410Ωで全段差動時のプレート電流とほぼ
同じになりました。全段差動から普通のプッシュプルにする最も簡単な方法は終段の定電流回路に
電解コンデンサを並列に接続しますが今回は定電流回路も取り外しました。
アンプゲイン、残留雑音は殆ど変化なしで最大出力は2.2Wに増加しました。新たに
測定したダンピングファクター値は1.5でした。
1626プッシュプルアンプの2Vp-p時の100Hzの方形波応答波形です。全段差動時よりもサグが改善
されていますが低音の出方は変わりません。
1626プッシュプルアンプの2Vp-p時の1kHzの方形波応答波形です。全段差動時と全く同じ波形ですが
ボーカルはむしろ前に出て来るように感じます。
1626プッシュプルアンプの2Vp-p時の10kHzの方形波応答波形です。全段差動時より僅かに応答が
遅くなっています。