| FT817でQRP移動運用 |
写真はFT817の正面です。手に持って改めてその小型軽量さに驚きました。この大きさで1.8〜
430MHzのオールモードで電波を出せます。送信電力は13.8V電源で5W、12Vバッテリーや
内蔵電池では3W〜2Wに低下しますがQRPの移動運用ではちょうど良いのではないでしょうか。
パワーが出過ぎても電池の持ち時間に問題がありますので。
マウスを画像に重ねると画像が拡大
されます。(以下同様)
写真の通り塗装はがれがありかなり使い込まれているようですが送受信とも異常はなさそうです。
そのうち自分で塗装をしようかと考えています。
問題を2つ発見しました。Sメーター、送信パワー、ALC、SWRを表す液晶表示に
欠けがありました。9個のうちの4個が全く点灯しません。更に、ダイヤルロック
またはマイクのFSTボタンを押した時に表示する液晶が点灯しません。ガックリ!
オークションでは特に何も書かれていませんでしたが、良く見ると送信
パワー5Wを示す写真にはこの欠けがはっきり写っていました。今となっては文句も言えない
し決定的な重大問題ではないので我慢する事にしました。欠けの位置が常に同じ場所なの
でコネクタの接触不良の可能性もありますが、修理中にコネクタを痛めて液晶パネルに
故障が出ると怖いので放置します。もし小生が出品者ならこの不具合について申告する
と思いますが・・・。
FT817の背面です。HF帯のアンテナはRHM8Bというダイヤモンド製の7〜50MHzのマルチバンド
バーチカルアンテナを多用するのでL型M接栓を購入しました。そのままではアンテナが
垂直にならず斜めに傾くのでMJジャックのギザギザの一山をヤスリで削っています。
左側の白い電線は7MHz用10m長カウンターポイズです。この種のアンテナはカウンターポイズ
がないとSWRが十分に下がりません。
FT817の筐体を艶消しブラックで塗装しました。ついでにL型M接栓を付けたまま縦に自立出来
るように足を自作すると共にショルダーベルトも使えるようにしました。1mm厚のアルミ板を
加工して艶消しブラックで塗装しました。また、カウンターポイズを簡単に着脱出来るように
ワニ口クリップ付きの短いケーブルを取り付けました。
FT817の移動運用を何回か行いましたが、車を使わずに徒歩、自転車、バイクで移動する
小生は圧倒的に筐体を縦置きにする場合が多かったので
固定台を自作しました。知っている人もいると思いますがFT817を横置きにした場合、
目の高さにしないと液晶パネルの表示がとても見えにくいのです。
これで長いアンテナをフロントに接続しても倒れることもなく
安定に運用出来ます。材料は600x120x10mmの平板、釘、木工ボンドだけです。底板の
寸法は180x120mm、立板の寸法は160x90と50x90mmが各々2枚です。立板の1枚にはL型M
接栓を使うための穴を開けており、外部電源ケーブルやカウンターポイズ用ケーブルを
通す事が可能です。なお、固定台は油性ニスで塗装したので表面はツルツルです。
固定台を地面に直置きすると泥で汚れたり水平に置くことが難しいので折り畳み式
座椅子を購入しました。500円で買ったものですが固定台がピッタリ収まり安定に
使えます。100円ショップで買った別の座椅子は独立した4脚でないため地面に安定に
置けず筐体がグラグラしてNGです。
FT817の移動運用時はバイク用の12Vバッテリーを使っていましたが不便なので
内蔵用リチウムイオン充電池を購入しました。元来、FT817用9.6V充電池が売られて
いますが送信パワーと電池の持ち時間に問題があるようです。そこで、定格11.4V、
3200mAhのリチウムイオン電池が「Shop6502」なる会社で1万円弱で売られていたので
購入する事にしました。FLB-86という製品でFT817の内部にぴったり嵌ります。
充放電コントロール基板も付いており安全性にも配意されています。実際に使用した
ところ、満充電時は12.5V位になり運用2〜3時間後には10.5V位に低下して送信
電力は3Wから2Wに下がりました。充電も簡単で、外部電源コードに13V程度のDC電圧
を加えると数時間で満充電になります。これで短時間の運用では外部バッテリーを
持参する必要が無くなりました。なお、ごく短時間だと5W運用も可能ですがその
場合は外部バッテリーの方が長く運用出来て安心です。巷ではFT817のファイナル
は過酷な使用をすると飛び易いという噂もあるので出力2.5W程度が安心です。
しばらく上記の内部充電池で移動運用をしましたが、運用を続けると電池の電圧が
低下するのが気になり始めました。そこで、別の充電池を直列に追加する方法を
検討した結果、単3サイズの電池を1本追加出来る事が判明しました。手持ちの充電
池を探したところ、パナソニックのEVOLTA 1.2V 2550mAhのニッケル水素電池が
ありました。これをFLB86電池の側面にテープで固定して直列に半田付けしました。
これで電池の電圧はフル充電時に12.5V程度になりました。異なるタイプの充電池を
直列にして充電・放電を繰り返すのは正しくないと思いますがとにかくトライして
見ます。この充電池追加で運用可能時間が増えたのは喜ばしい事です。
FT817を移動で運用する場合、出力2.5Wでは取って貰えない事が多く何とか5Wに
増力したいと思って出力14〜15Vのバッテリー電源を作りました。昇圧方法には
12V又は24VのバッテリーをDC-DCコンバーターで13.8Vにする方法がありますが、
本機は12Vのバッテリーに1.2Vの単一型充電池を2個シリーズに接続して14〜15V
の出力を得ています。容器は100円ショップで買ったプラスチック容器です。
バッテリーは手持ちのバイク用12V5AH、充電池はアマゾンで2個2,000円でした。
中国製らしいですが10AHと書かれています。本当かいな・・・と思います。
タクトスイッチでデジタル電圧計を起動します。
充電すると電圧は15Vくらいになりますが送信時は14.5Vくらいに下がります。
5W送信すると2〜3A流れるので2時間くらい運用出来れば上等だと思います。
FT817など最近のトランシーバーは電源を切っても電池から15〜25mA程度の待機電流
が流れます。このためフル充電しても数週間後には電池電圧がかなり低下し、時には
電源が入らなくなる事もあります。そこで、長時間使用しない時は内部充電池を開放
するスイッチを追加しました。小型のスイッチですが定格は6A 150Vなので問題ない
でしょう。
取付場所を探したところ、底面のアンテナコネクターの側しかありませんでした。
この場所だとFT817を収容木箱に入れた時でも後部解放窓からスイッチの操作が
出来るので便利です。
この改造で簡単に内部充電池の接続・開放が可能となりました。試しに2週間程度
放置しても電池電圧はほとんど変わらない事が分かりました。これで充電の頻度は
かなり減少しました。因みにスイッチオフの状態で外部電源に接続すると内部充電
池は充電されず、オンにすると充電が始まります。
FT817の移動運用時のHF用各種アンテナを自作しました。飛びの面ではフルサイズ
の1/2λダイポール、1/2λツェップなど水平系アンテナが優れていますが
運搬や設営面でやや問題があります。そこで垂直系のアンテナを試して見ました。
1/4λバーチカルとVCHバーチカルを自作しましたが
前者はアース(カウンターポイズを含む)が完全でないとSWRが下がり切らずに
再現性がやや劣ります。再現性が良く飛びにも優れたアンテナはVCHでした。
写真は自宅の庭に設営中の7MHzVCHアンテナです。5.2mのカウンター
ポイズを3本にするとSWRが大きく改善されます。近所の公園(標高120m)で本アン
テナを使って僅か2.5WのQRP出力で岡山市の局と交信出来ました。VCHアンテナ
恐るべし!です。
性能面ではVCHアンテナが一番優れていますがマルチバンド運用は簡単ではありません。
そこで、狭い山頂などで簡易にHF帯で運用したい場合はRHM8Bアンテナが便利です。
バンド毎のカウンターポイズが必要ですが高い山からだとそこそこ飛んでくれます。
運搬も設営も超簡単でカウンターポイズを交換し摺動コイルの調整でOKです。
写真はFT817にRHM8Bアンテナを接続しているところです。小生はRHM8Bアンテナを長尺
化して放射効率を上げています。オリジナルの114cm長ロッドアンテナとRHM8Bアンテナ
本体との間に150cm長のアルミパイプを挿入しました。パイプは古いGPアンテナのラジアル
の再利用で75cm長の10mm径アルミパイプと80cm長の8mm径アルミパイプから構成され、
縮長は80cmになります。摺動コイルの同調位置がオリジナルより下側に移動
しますがアンテナの性能は上がったと思います。その後、摺動コイルとアルミ
パイプ間に延長コイル(70μH)を挿入して3.5MHzにも出られるように改良しました。
5W+超短縮バーチカルアンテナでは近距離の交信に限られますが移動運用の楽しみ
は倍増します。
RHM8Bアンテナの共振調整はFT817に内蔵のSWRメーターを見ながら行いますが、小生の
FT817はメーターの液晶表示にやや問題があるのでSWRインジケーターを自作しました。
SWR最良でメーターの針が最小になるので調整が非常に楽になりました。トランシーバ
に直結出来るようにMP/MJ接栓としています。アンテナからの反射が最小になるように
調整した後でスイッチを運用側に倒して交信します。
なお、内部の配線がグチャグチャなのでハラワタはお見せ出来ません。
余談ですが、アンテナを接続しないでメーターの振れ
を最大にした後にアンテナを接続したらSWRの測定が出来ます。ただし、小さなメーター
にSWRの目盛りがないので概算値になります。50%の振れでSWR=3、中央から0%までを
3等分し、SWR=2、SWR=1.5と見做します。針がピクンと動いたらSWR=1.1以下と判断
します。
50/144/430MHzではSWR調整の必要がないアンテナを使います。50MHzでは自作の全長2.9m
の1/2λ垂直ツェップアンテナ、144/430MHzではダイヤモンド製RH770アンテナを使います。
これらのアンテナは電圧給電タイプなのでアースが不要でトランシーバー上部のアンテナ
接栓に直付け出来ます。これらのアンテナを4m長のグラスファイバー先端に取り付ければ
より遠距離との交信が可能です。
144/430MHz用の新兵器を自作しました。RH770アンテナは小型軽量で非常に重宝しています
がもっとゲインの取れるアンテナが欲しくなりました。そのためには八木アンテナ系か
コリニア系しかありません。ただし、普通の八木だと大型になりコリニアは製作が難しそう
なので移動運用に適するループ八木アンテナ(430MHz)とモクソンアンテナ(144MHz)に
決定しました。ネットで詳細を調べて安価に製作しました。ループ八木はトランシーバに
直付けも出来ますが、モクソンアンテナはアンテナポールを手に持って歩行運用も可能
です。両アンテナともRH770を凌ぐゲインを持ち、指向性もそこそこあるので近所の小高い
山や丘からの運用に使っています。
これまでHF移動用アンテナを沢山作って来ましたがどのアンテナも得失があり、
移動運用に出かける際にどのアンテナにするか迷ってしまいます。そこで、この度
アース(カウンターポイズを含む)が不要なため設置や撤収が最も楽なマイクロ
バートアンテナに統一する事を決心しました。更にこのアンテナは短縮型の割には
再現性やSWR特性も優れています。小生の移動運用は昼間に限られる
ため3.5/1.8MHzのローバンドは誰も出ていないので7MHzより上のバンドにしました。
写真は7MHz用マイクロバートアンテナです。延長コイル上部のエレメントは160cmの
ロッドアンテナで下部カウンターポイズは8.3m長の1.5D-2V同軸ケーブルです。
延長コイルは外径5cmの塩ビパイプに0.8mm径のインターフォン用ケーブルの33回
巻きでインダクタンスは31μHです。RFチョークコイルはFT140-43に1.5D-2VのW1JR
巻き14回です。ロッドアンテナとRFチョークコイルは他のバンドでも共用します。
写真は7MHzマイクロバートアンテナの設営状況です。カウンターポイズが8.3mも
あるのでこのバンドだけ補助ポールが必要です。補助ポールの長さが2.1mなので
無線機はアンテナポールから6mくらい離れた位置で操作する事になります。
グラフは7MHzマイクロバートアンテナのSWR特性です。ロッドアンテナを最長に
伸ばした時に7.04〜7.18MHzにわたってSWRは1.5以下で最良値は1.15であり明らか
にVCHアンテナより優れています。
写真は18MHzマイクロバートアンテナです。14MHzは海外DXバンドの様ですが
小生は海外DXには興味がないのでパスです。延長コイルは外径5cmの塩ビパイプに
0.8mm径のインターフォン用ケーブルの8回巻きでインダクタンスは4.5μHです。
カウンターポイズは3.2m長の1.5D-2V同軸ケーブルです。ロッドアンテナとRF
チョークコイルは全バンドで共用です。
写真は18MHzマイクロバートアンテナの設営状況です。アースが不要なため大変
シンプルです。
グラフは18MHzマイクロバートアンテナのSWR特性です。ロッドアンテナの長さを
149cmに調整した後のSWRはバンド内で1.3以下で最良値は1.22です。
写真は21MHz用マイクロバートアンテナです。延長コイルは外径5cmの塩ビパイプに
1.2mm径のエナメル線の7回巻きでインダクタンスは3.3μHです。
カウンターポイズは2.8m長の3D-2V同軸ケーブルです。ロッドアンテナとRF
チョークコイルは全バンドで共用です。設営状況は18MHzマイクロバートアンテナ
とほとんど同じですが給電点が若干高くなります。
グラフは21MHzマイクロバートアンテナのSWR特性です。ロッドアンテナの長さを
113cmに調整した後のSWRはバンド内で1.6以下で最良値は1.02です。
写真は28MHz用マイクロバートアンテナです。延長コイルは外径5cmの塩ビパイプに
0.8mm径のインターフォン用ケーブルの4.5回巻きでインダクタンスは1.9μHです。
カウンターポイズは2.1m長の1.5D-2V同軸ケーブルです。ロッドアンテナとRF
チョークコイルは全バンドで共用です。設営状況は18MHzマイクロバートアンテナ
とほとんど同じですが給電点が高くなります。
グラフは28MHzマイクロバートアンテナのSWR特性です。ロッドアンテナの長さを
129cmに調整した後のSWRは28〜29MHzで1.5以下で最良値は1.08です。
写真は上記のマイクロバートアンテナで共通して使用する3脚とグラスファイバーポールです。
アンテナポールは安価な釣竿2本を塩ビパイプで接続したもので伸ばした時の延長コイルの
地上高は3.9mです。短いポールは7MHzのマイクロバートアンテナの8.3mカウンターポイズを
支持するもので伸ばした時の長さは2.1mです。グラスポールの縮長は75cmなので無線機、
バッテリー、3脚、ポールの全てをリュックサックで運搬可能です。温かくなったら山頂
からオンエアーする予定です。
なるべく荷物を少なくしながら山頂などからオンエアーするためにGAWANTアンテナもどき
(自称MATCHANTアンテナ)を自作しました。少しでも放射効率を上げるためアンテナエレ
メントをロッドアンテナにアルミパイプを追加して295cmに長くしました。本機の特長は
アンテナを最長のまま縮める事無く7〜50MHzまで低SWRで運用出来る事です。アンテナを
弄らずにバリコンを回すだけなので便利です。内部には5個のコイルがありロータリー
スイッチで切り替えます。製作の秘訣は各バンドでアンテナ最長のまま良好なSWRが得ら
れる様に各コイルの1次と2次の巻線数を微調整する事です。念のためにカウンターポイズ
端子を設けましたが使わなくても良好なSWRが得られました。
実は別タイプのGAWANTアンテナもどきを作りました。これはバリコンで同調を取るのでは
なく伝送トランスでマッチングを取る方式です。このため非常に広帯域ですが28MHzまで
しか使えません。ロータリースイッチでトランスの1次と2次の巻線数を切り替えるだけ
で調整箇所はありません。本機も295cmのアンテナを最長のまま各バンドで運用出来ます。
ロータリースイッチの目盛りはインピーダンス比で、数字に50を掛けるとアンテナインピ
ーダンスになります。従って、計算上は200〜1.8kΩのアンテナインピーダンスに整合
します。
MATCHANTアンテナはトランシーバーに直付けだとエレメントの傾き、地上高、周囲
の状況などで共振周波数やSWRが変動します。そこで、3脚を使って給電部を1.5mに
固定しました。この高さだと容易に手でバリコンを操作出来ます。一旦同調を取る
と安定性は良いです。運搬時に3脚が増えますがそれほど重くもなく運用場所の選定
が非常に楽になりました。
MATCHANTアンテナの給電部取付ポールを自作しました。これで3脚無しでも安定して
アンテナをFT817に取り付けられます。FT817の収納箱の側面に長さ60cmの塩ビパイプを
ネジ止めしました。塩ビパイプはM4サイズの蝶ナットで固定しているので運搬時には
取り外す事も出来ます。144/435MHz用のノンラジアル型ホイップアンテナもこのポール
に取付け可能です。
遂にマイクが壊れました。MH-31と言うFT817のマイクですがある日突然変調が掛からなく
なりました。手持ちのFT897で使っても駄目だったのでマイクの故障と判断しました。
調査の結果、ボイスコイルが断線していました。修理には顕微鏡と髪の毛より細い線の
半田付け技術が必須です。手持ちのジャンクマイクを分解して
マイク素子を交換出来ないか検討しましたが大きさが合わず断念しました。
新規にマイクを買うにはコストが掛かり過ぎるのでジャンクのコンデンサマイクを使って
ECM化する事にしました。図はごく一般的な回路図ですが+5Vの端子があるので大変便利
です。
ECM化したマイク内部の写真です。無茶苦茶汚い配線ですがマイク内部は見えないので
我慢、我慢です。細いエナメル線でコンデンサマイク素子を空間固定しています。
改造の結果、変調は順調に掛かっている様なのでマイクレベルの
調整はしていません。新規コストゼロでFT817が生き返りました。