CB無線機を7MHz AM機に改造


40CHのジャンクのCB無線機を改造して28MHzのAMに出られる様にしました。巷では28.305MHz近辺が 賑やかだと言われていますが容易に相手が見つかりません。やはりEスポが現れる春〜夏場でないと ダメなのでしょうか。また、28MHzのAMは日曜日などたまに声を聞いてもCB口調の局が多くどうも 馴染めません。そこで、再びジャンクのCB無線機をゲットして 今度は7MHzのAM機に改造する事にしました。事前に検討した結果、28MHzへの改造は 比較的簡単ですが7MHzへの改造はかなり難しい事が判明しました。そこで、少しでも簡単と 思われる水晶シンセサイザ式のジャンクCB機に狙いを定めました。ネットで検索してもCB機の 50MHz改造例はあっても7MHz改造例は見当たらず、また、ゲットしたCB機の回路図もないため大変 ハードな改造になりましたが、3,000円程度の改造費用で何とか送受信が出来るようになりました。

New Colt 450 安価にゲットしたCB無線機NewColt450です。米国FCCでも違法の多チャンネルかつ高出力機です。 23チャンネル(High、Low切替で46CH)のメインダイアル、電源スイッチ 兼音量ボリューム、スケルチボリューム、送信パワー調整ボリューム、CB/PA切替、ノイズブラン カー切替、遠距離/近距離受信感度の切替スイッチが装備されています。 受信は問題ないようで27.005MHz(CH4)では違法運用トラック野郎の賑やかな声が聞こえます。 送信は7Wくらいのキャリア出力があり、口笛を吹くと電力計の針が20Wくらいまで振れるので 太くてメリハリのある変調音が期待されます。 外観はサビで酷いですが、内部は比較的綺麗で電気的性能は問題ないようです。サビサビの ケースは内部の改造が終わったら塗装する予定です。

改造前内部 内部の写真です。終段トランジスタは2SC1969、ドライバーは2SC1567、変調器は 2SD553プッシュプルでいずれもCB無線機でよく使われる素子のようです。変調トランスは 大型でこれなら深い変調が掛かるものと期待出来ます。小生の経験から、AM変調器は ICパワーアンプの低インピーダンス出力を変調トランスの8Ω端子に加えて昇圧するよりも、 プッシュプルトランジスタ方式の方がより強い変調が掛かるような気がします。

送受信系統図 改造する前にCB無線機のブロックダイヤを理解する必要があります。送信系統図はネットで見つけ ましたが、詳細な全体の回路図はとうとう見つける事が出来ませんでした。と言う訳で、NASAの送 受信系統図と回路図を参考にしながら手探りで改造する事になりました。 本機は12個の親石水晶と8個の小石水晶による水晶シンセサイザー方式で、最大48CHまで組み合わせ 可能ですが、メインダイヤルの接点数から46CH機になっています。ノイズブランカー、スケルチ、 AGC機能については複雑な回路になっており、回路を追って行くのは困難を伴うので触らない事に しました。受信はダブルスーパー方式(第1IF=10MHz帯、第2IF=455kHz)で、送信はシングルコンバー ジョン方式です。受信選択度はCFU455Hによって決まり-6dB帯域幅は6kHzになります。このフィルター はスカート特性が余り良くないので交換する予定です。

新ブロックダイヤ 送信系統図から親石をうまく選定して7MHzに改造出来ないか検討しました。その結果、17.79MHz の水晶があれば7.195、7.175、7.165、7.155MHzの4波の送受信が出来る事が分かりました。 当然ですが27MHzの同調コイルは全て7MHz用に交換する必要があります。ただし、こんな半端な 水晶は市場にないので特注になります。水晶の特注はコスト高(3〜4千円?)であり、かつ、 10kHz又は20kHz置きの4波ではあまり意味がありません。そこで、当面7.195MHz の1波に絞って簡略化を目指しました。水晶はサトー電気で2個800円で買えるので簡単、安上がり です。7MHzのAMはほぼ100%の確率で7.195MHzで運用されており、予備周波数とされる7.181MHzは 様子を見てから増波を判断する事にします。 受信はLA1600等のICを使って簡略化も可能ですが、出来るだけオリジナルの回路を利用する事に しました(オジサンのこだわり?)。改造後の受信はシングルスーパー方式(IF=455kHz)で、 送信はコンバージョンなしの直接水晶発振です。

送信回路図 新ブロックダイヤだけでは具体的にどう改造したのかよく分からないので少し説明します。 ただし、素子の詳細な数値については間違いがあるかも知れませんのでご注意願います。 先ず送信系ですが、37MHz帯*10MHz帯ミキサー(2SC839)を飛ばして7.195MHzの発振信号を RF AMP(2SC2003)のベースに接続し、コレクターの同調コイルを7MHz用に交換しました。 同様に27MHz用コイル4個を取り外して、4:1及び1:5.5の伝送トランスと2段パイ型LPFに交換 しました。CB無線機の多くは終段トランジスタのインピーダンス整合に狭帯域の同調回路を 採用していますが、7MHzではパーツの調達や調整が難しいため小生の得意なトロイダルコア による伝送トランス式広帯域回路を採用しました。当初、終段の出力側も1:4のバイファイラ 巻にしたところ出力が4Wしか出なかったので1:5.5(正確には((1+(16/12))^2=5.44)に変更 しました。ターン数12Tのバイファイラ巻線の一方に4ターンを加えたものですが、この様 な方法はバイファイラ巻では「禁じ手」かも知れませんが、出力が6Wに増えたので良しと しました。肝心の送信電力は周波数が27MHzから7MHzに下がったので増えると思って いましたが、終段トランジスタの入出力インピーダンスの整合が最善でないためか、 キャリア出力電力6W、口笛で15Wとむしろ下がりました。インピーダンス比を 1:9にすればもっと出力が上がるかも知れませんが、移動運用が主目的なのでバッテ リーの消耗を考えるとこれ位が丁度良かったと思います。

受信回路図 受信系は27MHz帯→10MHz帯ミキサー(2SC839)を飛ばして、7MHz受信アンプの出力を10MHz 帯→455kHz帯ミキサー(2SC839)のベースに突っ込みました。 勿論、受信アンプの同調コイルも27MHz用から7MHz用に交換しました。当初、何故か全く 受信ノイズが聞こえなかったのですが、AGC基準電圧を決めるボリュームの調整(ベース電圧 を上げる方向に廻す)により7.195MHzの交信が良好に聞こえるようになりました。八重洲の FT77Sと比べてもノイズが若干多いくらいで遜色ありません。セラミックフィルターは スカート特性の良いCFL455Hに取り換えました。保証減衰量は、オリジナルのCFU455H は±100kHzで35dB、CFL455Hは60dBとなっています。 ところで、CB無線機では常識の様ですが受信機入力が送信機のファイナルの出口に常時 繋がっています。これはアマチュア無線の世界では驚きであり切替えをするには別の リレーを用意しなければならないので放置しました。それが原因か、送受の切替時に 「ポコン!」と言うポップ音が発生しますが気にしない事にします。New Colt 450の 場合は2SC1969のコレクタへ繋がっていたので、少しでもインピーダンスの高いLPFの 入力側に接続替えしました。

改造後内部 改造後の内部です。20個あった水晶が2個に減っています。金属ケースに入った同調コイルが 7個見えますが、一番上の1個が送信用7MHz、その下の3個が受信用7MHz、その下の3個が455kHz 用です。455kHzセラミックフィルターがCFL455Hに替わっています。交換前後のフィルターの ピンアサインが大きく異なるので空中配線しました。 なお、7.195&7.650MHzの水晶ですが、OSC用トランジスタのベースとアース間に接続しただけ だと両方とも2kHzくらい低い周波数で発振したので、20pFのトリマーコンデンサをシリーズに 入れて周波数をピッタリ合わせました。

ケース塗装 改造が成功裏に終わったので手持ちのチョコレート色のスプレー塗料で塗装しました。 サンドペーパーでサビを落とした後で上塗りを2回しただけなので凸凹が残っていますが サビサビの状態と比べれば余程マシです。

キャリア波形 改造後の変調波の様子を観測しました。写真はキャリア電力5W(無変調時)の波形です。 綺麗な正弦波です。

変調波形 写真は1kHzで変調を掛けた時の変調波形です。変調率は100%で ピーク電圧値がキャリア時のほぼ2倍であり、従ってピーク電力はほぼ4倍になって います。口笛を吹くとパワーメータの針が勢いよく振れるので明らかにプラス変調です。 多分、メーカー製トランシーバの低電力変調より太くてメリハリのある変調になって いると思います。 欠点と言えば、シングルスーパーのため選択度が良くないので夜間は7.2MHz台の強力 な海外放送波の混変調で全く使えない事です。夜間の7.195MHzは誰も出ていないので関係 ありませんが・・・。
改造に要した費用は次の通りで、その他のパーツは手持ちの物を使いました。
・水晶:7.195MHzと7.650MHzで800円
・7MHz同調コイル:4個で1,000円
・フェライトコア:FT50-43 2個で300円
・トロイダルコア:T50-6 2個で300円
・セラミックフィルター:CFL455H 600円



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