免許更新時の認知症検査で100点を取る方法


免許1 前回の運転免許更新は年齢が70才を超えたため高齢者講習を受講する必要がありました。小型2輪の 免許を取った自動車教習所で講習を受けましたが、普段乗る車よりかなり大きな車だったので車庫 入れ時に脱輪するなど散々でした。不合格になる事はないですが普段と違う車の運転は気を付けない といけない様です。小生は4月に更新時期を迎えますが年齢が75才を超えるため高齢者講習に加えて 認知機能検査が必要となります。なので、自宅から一番近い八王子分室で認知機能検査を受けて来ました。 検査は3段階に分かれており、@名前、生年月日、当日の年月日、時刻の記入、A16枚のイラストを 見てから思い出した順にイラスト名を記入、ヒントを与えられた後でイラスト名を記入、B時計の文字 盤を記入後、言われた時刻の長・短針を記入の順に実施されます。イラストを思い出す前に、言われた 数字に斜線を入れるというちょっとしたお遊びもあります。イラストはA、B、C、Dの4種類あり、当日 はそのどれかになりますが小生の場合はDでした。小生は以下に紹介する方法で64枚のイラスト名を 全て覚える努力をした結果、100点満点を取れました。当面、認知症の心配は無さそうです。写真は 交付された検査結果通知書です。76点以上は「記憶力・判断力に心配ありません」で講習会の時間が 2時間で料金は5,100円、46点以上76点未満は「記憶力・判断力が少し低くなっています」で講習会の 時間が3時間で料金は7,950円、46点未満は「記憶力・判断力が低くなっています」で医師の診断書を 取る必要があり、最悪は免許更新が出来なくなります。

マウスを画像に重ねると 画像が拡大 されます。(以下同様)

免許2 認知機能検査で最も難しいのはイラストを思い出すテスト(手がかり再生)です。最初はどうやったら 当日出される16枚のイラストを思い出せば良いのか途方に暮れました。そこで、例によってネット検索 したら、 語呂合わせ、家族の部屋に分ける等々の方法がある事を知りました。色々検討した結果、小生には家族 の部屋に分ける方法が最善である事が判明しました。天下泰平さんのYouTubeから一部の画像を利用させ て頂きました。困っている哀れな高齢者に希望を与えて頂きまして大変有難う御座いました。細かく 説明すると、問題Aを娘の部屋、問題Bを息子の部屋、問題Cを母親の部屋、問題Dを父親の部屋に見立てる のです。その理由付けは以下の通りです。4種類のイラストの最初の4枚の中の体の一部に手がかりを 見つけます。問題Aは耳で、「親の意見に耳を貸さない娘」、問題Bは目で、「ウサギの様に赤い目をした 息子」、問題Cは親指で、「家族の親指的存在の母親」、問題Dは足で「いつも短パンで素足を見せている 父親」と覚えます。その後、各々の部屋の様子を示す物語を作ります。写真は今回受けた検査で出された 問題Dのイラストを父親の部屋に見立てて作った物語を示します。出来る限り実際に自分の状況に合致 する物語を作った方が覚え易いです。

免許3 ついでながら、問題Aを娘の部屋に見立てて作った物語を紹介します。娘は不良少女になっていますが 勿論作り話です。

免許4 写真は問題Bを息子の部屋に見立てて作った物語です。実際にありそうな話もありますが勿論作り話です。

免許5 写真は問題Cを母親の部屋に見立てて作った物語です。ほとんどが実際の母親に当てはまる物語なので 覚え易いです。

免許6 4種類の部屋で作った物語が完成しましたが4枚の絵を覚えるのは結構大変です。そこで、これら4枚の 絵を1枚のペーパーに纏めました。検査の数日前にはこのペーパー1枚だけを見続けました。その結果、 必要な時間を与えられれば64枚のイラスト全部を思い出せるまで上達しました。お陰で当日出された 16枚のイラストは完璧に回答出来ました。ただ、検査官の話によれば3年後は現在の検査方法が見直さ れる予定だそうです。認知機能に若干問題がある運転手の事故が増えているので今より厳しくなりそう です。現在3段階の認知機能が2段階になりオンかオフで判断されるようです。折角覚えたのに残念です。 まあ、今から心配しても仕方ありませんがね。今回の様な物語を作成してイラストを覚えるという 姑息な手段で100点を取っても果たして認知症の心配が全く無いと言えるのか怪しいです。ですが、 認知症の人はこの様な面倒臭い作業は出来ないでしょうから大丈夫だと思います。将来、全く予測 出来ないランダムなイラストに変更されたら大変です。そうならない事を祈ります。 さて、今後の予定は高齢者講習の予約と視力検査の ための眼鏡の作成です。講習会は相当込み合っているらしいので要注意です。また、眼鏡は前回の検査 時に左目の視力が0.3以下だったので「次回はしっかり合った眼鏡を作るように!」と言われたので これまた要注意です。

免許7 認知機能検査が終わったので高齢者講習の予約をしました。小型2輪の免許を取った自動車学校の ホームページでWEB予約をしましたが1.5ヶ月後の水曜日で予約が取れました。割と早めに予約が 取れたのでホッとしました。講習会は午前8時50分からの2時間です。認知機能検査が100点だった ので講習時間は2時間、料金は5,100円で参加者は12名でした。講習会は運転実習から始まりました。 3人のグループに分かれて1人ずつ交代で運転しました。今回は時間短縮のためか車庫入れが無く メインイベントは段差乗り上げでした。まあ、ヘマをしても不合格には成りませんが普段乗らない 大きな車でギヤチェンジも不慣れなため少し緊張しました。写真は結果通知書です。障害物を 避けた後で元に戻る時のウィンカーの出し忘れと信号で右折した時に右側車輪が反対車線側に出 るミスがありました。本番の実技試験だったら不合格だったかも知れませんね(冷汗;)。

免許8 運転実習が終わった後は視力検査です。12人の参加者が検査室に集まり、動体視力、夜間視力、 水平視野の検査を順々に受けました。免許更新時には視力検査に備えて眼鏡を作る予定だった ので現状の眼鏡で検査を受けたため結果は散々でした。早く眼鏡を作らないとこのままでは 免許更新は出来ません。視野角は眼鏡をはずして検査したので161度あり50才後半の成績でした。

免許9 無事に高齢者講習修了証明書を頂きました。これで誕生日の1ヶ月前になったら近くの警察署 で免許更新出来ます。何とか3年間は運転出来そうです。その次は80才になるので更新するか どうかゆっくり考えます。

免許10 誕生日が近付いてきたので新しい眼鏡を作ろうと行き付けの眼鏡店に行きました。ところが、 いくらレンズを調整しても左目の視力が0.3をクリヤー出来ません。おまけに両目の視力も 0.7をクリヤー出来ません。さあ大変、免許更新時の視力検査が赤信号です。店員の意見は 白内障が進んでいるので眼科に行って手術を受けた方が良いとの事です。生まれて76年間 で身体にメスを入れるのは50年前の盲腸の手術以来の大事件です。それでも車やバイクの 運転は止められないので決死の覚悟で市内の眼科に行きました。眼科に行くのは15年くらい 前に飛蚊症が酷くなった時に検査をして以来です。その時は網膜等に異常はなく経過観察 となりました。写真は眼科が入居している建物ですが6つのクリニックが集合しており、 万一手術中に突発事故があっても救急車を呼ぶことなく対処出来そうです。何種類か検査 をしましたがやっぱり白内障の手術を勧められました。最早決断するしかありません。

免許11 当初自分では視力が大きく落ちた左目だけ手術して免許更新を済ませ、時期が来たら右目 も手術する考えでしたが院長から両目の手術を勧められました。両目ともかなり強度の 近視なので片目だけの手術はバランスが取れなくてとても苦労するらしいです。かなりの 費用が掛かるのでクリニックから「後期高齢者医療限度額適用認定証」なる物を市役所に 申請するよう言われました。これがあれば手術費の補填があるらしいので市役所に行って 発行して貰いました。小生の年収レベルでの限度額は約8万円なので両目の手術代はこれ を超えないらしいです。

免許12 両目の白内障手術が決まったので各種の検査が行われました。屈折、角膜曲率、視野、眼圧、 眼軸長、眼底、血液などの検査です。検査の結果、特に問題は無かったのでいよいよ手術日 が決まりました。手術日は1週間の間隔で設定され、手術に当たっての詳細な説明が ありました。一度に沢山の説明があったので頭が大混乱です。まあ、後は運を天にまかせて 手術を受けるしかありませんが目の中にメスが入るのは怖いです。手術は局部麻酔だそう ですが全身麻酔でやって欲しいものです。眼内レンズの種類は単焦点と多焦点があり、前者 は保険適用ですが後者は適用外です。多焦点レンズは遠近、遠中近などがあり眼鏡無しでも OKらしいですが貧乏人の小生は眼鏡を掛けるのに特に苦は無いので単焦点にしました。

免許13 手術日の3日前から眼内を無菌化するための薬品を1日3回ほど点眼しました。そして遂に 手術日がやって来ました。指定された時間にクリニックに着くと当日手術を受ける患者が 小生を含めて4人いました。小生の順番は3番目で血圧を測定して局部麻酔薬の点眼 後10分くらいで手術室に入りました。コロナ対策としてよく見られる防御服と帽子を装着 して手術台に乗りました。もはや「まな板の鯉」状態です。左目にとても眩しい光が 当てられ目にメスが入りましたが局部麻酔が効いているので痛みは感じません。続いて 「ガガガー」と言う超音波の音が聞こえて古いレンズの粉砕と吸引が始まりました。 手術中は目に水が流されており明るい光がぐにゃぐにゃと回転していました。最後に 眼内レンズが挿入されましたが何か丸い物が入って来るのが確認出来ました。目の周りを 消毒後に眼帯が付けられて手術は終わりました。5分くらい休憩して手術室から出ました が手術室にいたのはトータルで30分くらいでした。家まで妻の運転する車で帰宅しました。 痛みも無く翌日を迎えてクリニックで眼帯を外しましたが何と明るく感じた事でしょう。 特に白色のコントラストが強く古いレンズが如何に傷んでいたかを痛感しました。 黄色み掛かった白色から青み掛かった白色に大きく変わりました。 簡易的な矯正視力検査をしたところ1.0でした。時間が経てばもう少し見える様になる らしいです。眼内レンズの焦点距離は30〜50cmだそうですが室内では眼鏡無しで過ごせ そうです。現在抗生物質入りの内服薬や点眼薬を処方しており1週間後の右目の手術を 待っています。

免許14 右目の白内障手術が無事に終了しました。2回目の手術のため手順が分かるので落ち着いて いられました。今回手術を受ける患者は5人で小生は3番目でした。瞳孔を開く目薬を5分 おきに4回投薬して手術室に入る直前に局部麻酔の目薬を注入しました。手術室にいた時間 は前回と同じでトータル30分くらいでした。消毒薬を塗った後の眼帯は伊達政宗のような 頭部にベルトを巻くのではなくガーゼで覆ったお椀状のプラスチックを絆創膏で止める物 でした。その後薬局で抗生物質入りの内服薬と点眼薬を買って妻の運転する車で帰宅しま した。手術の翌日、眼帯を外して視力検査しましたが1.2で順調に経過しているようです。 このまま数週間にわたり飲み薬と目薬を投薬して目が安定したら新しい眼鏡を作ります。 両目の手術代はトータルで8万円でしたが綺麗な景色を見られる様になったので満足 です。

免許15 白内障の手術が終わって40日が過ぎたので新しい眼鏡を作成しました。この時期に なると視力も安定し矯正視力は両眼で1.2まで上がりました。これで免許更新時の視力 検査は大丈夫です。レンズの度数は右目:-8.00⇒-1.50、左目:-14.00⇒-2.25に劇的に 軽くなりました。眼鏡の重さも大変軽くなり満足です。今回はレンズ交換でフレーム は使い回したので12,000円程度で作れました。ただし、眼内レンズの焦点距離が 50cmくらいなのでパソコン画面を見る時は眼鏡無しか100円ショップで買った老眼鏡が 必要です。プールでの水泳も久々に再開しましたが何とか泳げました。クイック ターンも身体が覚えていたので安心しました。不思議な事に手術前は水中で1回転すると 目眩と吐き気が多発していたのに術後は殆ど無くなりました。生身の眼球は回転した 事を脳にある種の信号を送っていたのが今はプラスチックの人口レンズのため無反応 になったと考えられます。さて、運転免許の有効期間まで1ヵ月になったので来週あたり 更新に行ってくるかな。

免許16 遂に新しい運転免許証を貰いました。高齢者講習会を受けたので更新時の講習会が免除 されるため30分で更新が終わりました。視力検査も片目2回ずつの計4回であっけなく 通過しました。白内障の手術を受けて正解でした。次回更新時は80才台になるので免許証 の返納はその時になったら考えます。

免許17 半田付けをしたり針に糸を通す時などは100円ショップで買った老眼鏡を使いますが 近視用の眼鏡はどこにも売っていません。普通に眼鏡店で作ると安売り店でも15,000円 くらい掛かります。そこで、例によってインターネット検索した結果、通販で買える事が 判明しました。何と3,000〜5,000円で作れるんですよね。眼鏡店で作成されたレンズの データを記入して注文したら2日後に届きました。レンズデータは、PD(両目の間隔)、 S(近視の度数)、C(乱視の度数)、AX(乱視の軸角度)です。フレームの種類が豊富 で迷いましたが、送料込み3,960円の少し変わった形状の物を注文しました。若干安物の 眼鏡に見えますが、予備の眼鏡として使うには全く問題ありません。見え方は正規の 眼鏡と全く変わりません。因みに、この通販眼鏡店は「レンズダイレクト」で検索 すれば見つかります。住所や名前、メールアカウント等を登録すれば即注文出来ます。 写真は左側が近視用眼鏡で右側が老眼鏡です。(完)



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